静岡県浜松市の「KURETAKESOU」(山下智司社長)では、2001年10月に㈱ソアの席次表・席札・宛名・看板関係
トータル筆耕ソフト「美字人書名」(びじんかくめい)を導入、さらに2006年にバージョンアップとプリンタ関係の入替えを
してさらに効率アップを図っております。「KURETAKESOU」さんは地元では最大手クラスの婚礼組数を誇る有力式場。
以前は印刷物に関してはすべて印刷会社に外注していました。「美字人書名」のソフトを機に現在パートスタッフ3名で
ローテーションで動いております。
招待状、席札、席次表、メニュー、それに宴会の横断幕など、ほとんどすべての婚礼・宴会関係の印刷物を自社内で製作しています。
実際の稼動時間は10:00~15:00までで済んでおります。美字人書名は席次データが席札・宛名にリンクしていますので
二度手間ないので、効率よく、使い易いためすぐ稼動できております。
以前、印刷会社に外注していた時は年間数千万円単位での外注費がかかっていただけに大幅なコストダウンになっている
ことは間違いありません。「作業パターンが決まっているのでパートスタッフもすぐに慣れたようで、使い勝手は極めて
スムースです。宴会の横断幕などは営業担当者が自身で作成することもあります」(システム導入に携わった伊藤副支配人)。
一般にホテル・式場は婚礼印刷物について新郎新婦への上代価格の7掛け程度の費用で外注に出しているのが実態です。
これであれば粗利は3割位、例えば1名分1000円のペーパーアイテムが外注費700円、粗利は300円程度にしかなりません。
組数規模にもよりますが年間数百組クラスの式場であれば、内製化した場合、製作コストが大幅に圧縮されることから
インクだど消耗品を含めて考えても原価率は2~3割に抑えられ、粗利率7割以上と大幅に利益率がアップします。
今回の「KURETAKESOU」のようにパートスタッフの人件費もいれてもトータルの収支で考えた場合でも大きなメリットを
生むのは明らかです。
ホテル・式場で美字人書名で印刷物を内製化する効果はこれだけに止まらない。
まず大きいのが製作が大幅にスピード
アップする点です。校正作業も当然迅速に行える「例えば招待状や席次表など新郎新婦と打ち合わせしている間に
その場で修正ができてしまう」(伊藤副支配人)のも魅力です。
そして、このスピード効果が最も発揮されるのが、急な
変更が必要になった時。席次表の列席者名などはどんなに確認を徹底しても全く間違いがないというこはありえない。
例えば新郎新婦から提示された最初の時点で名前が違っていたなどのケースは会場側はどうしようもないが、かといって
間違いが判明した以上、放っておくわけにもいかない。
仮に本番当日に間違えが判明した場合(往々にしてこういうケースが
多い)、外注の印刷業者の場合はまず対応が不可能に近い訳で、あきらめて当人または新郎新婦にお詫びをするしかありません。
この点で内製化していれば、瞬時に対応が取れ、かえって式場の信用を高める効果にもつながります。
以前からホテル・式場は組数のアップが難しい訳ですから、利益率をアップさせて、同時に顧客満足度も高める内製化は
時代の大きな流れと言えます。